中学受験における社会科の必要性
中学受験では「暗記科目」として算数や国語といった主要科目よりも安易な気持ちで向き合う傾向がありますが、4科目受験をするのであれば合格最低点をクリアするためにはしっかりした知識と能力が必要です。
算数や国語と同様に暗記するだけでなく、たとえば地理と産業の関係、時事問題など、分析力を必要とする問題もよく出されます。社会では歴史、地理、公民が主な単元ですがそれぞれの知識をいかに融合させて覚えるか、また、それを問題ごとに引き出せるかが高得点の鍵になります。
地理
地理分野は社会の中では比較的配点の高い分野になります。また、歴史にも公民にも深く関わりを持ち、社会全体における学習の基本であるとともに合格点を取るための重要な分野となります。等高線の意味や地図記号を含めた地図の読み方や地形、気候、日本各地の農林水産業、工業、特色などが主な出題範囲となります。設問で取り上げられた地名やその位置を地図上で答えるといった問題は必ずと行っていいほどよく出ますので、地名と山や川の名称を暗記するのは当たり前ですが、それとともにどこの県に属すのかそこは地図上のどの位置にあって、その県庁所在地はどこなのかなどを点と点を繋いでひとまとめに覚えるといいでしょう。
農産物の生産高のグラフを提示して該当する作物や生産県の名前を答えさせる問題がよく出るようなので、特産物の生産順位も作物ごとにある程度覚える必要があります。白地図を利用して主な河川や山脈、おおまかな都道府県を書き込んで覚えるようにすると学習が進むようです。日本の産業についての問題も用語を覚えるとともにその内容と状況の推移を理解して説明できるようにしましょう。たとえば世界遺産の軍艦島。これは何のための施設だったのかなぜ廃墟になったのか、といったような知識の深め方が必要なのです。ひとつ注意したいのは土地や河川、山脈などの名称を漢字で書くことです。「漢字で書きましょう」という指示のある出題があるのでなるべく漢字でかけるようにすることが大切です。
歴史
歴史は範囲が広く、暗記するだけでも大変なので基本的な知識を習得した後は志望校の過去問を積極的に繰り返し学習すると効率が良いでしょう。しかしただ暗記すればいいという訳ではありません。一問一答式の単独問題で出題されることは少ないので点で覚えたもの通しを線で結び、その線と線を結び合わせて面になるまで学習することが大切です。
このような方法で知識を確立しておけばどの方面から出題されても解答できるようになるはずです。まずは机の前に年表を貼るなどして歴史の流れを常に目にするように習慣づけます。それらの起こった出来事に関係した人物名や土地、出来事の原因と結果などをひとまとめに覚えるようにしましょう。歴史は常に繋がっているものなので流れを意識して学習することが大切です。歴史を土台にした政治的な出題や文化や宗教についての問題もありますのでこれらも忘れずに抑えておくようにしてください。
公民
公民とは具体的にどのような分野なのでしょうか。地理や歴史に比べると非常に抽象的で取り掛かりにくい分野ですが、日本という社会の仕組みを学習する、と考えると取り掛かりやすいと思います。出題配分も少なめですが、その分しっかり学習しておけば点の取りやすい部分であるともいえます。公民の中心問題は政治についてで、残りが経済となりることが多いので政治で必ず覚えたいのは憲法です。難しい言葉や身近ではない用語がたくさん出てきてそれだけで拒否反応を起こしそうですが、たとえば「国民には納税の義務がある=消費税」あるいは「立法=児童会で決まりを作る」などというように身近なものと関連付けて覚えるといいでしょう。
時事問題
最近では時事問題の話題には事欠きません。国際紛争や難民問題とそれらに関連する国際機関など覚えておいたほうがいい事柄がたくさんあります。これらは日々のニュースや新聞を見ることである程度把握できることでしょう。TPP、ASEAN、APECなどの略語の正式名称や国際会議の行われた場所、日本と中国、朝鮮半島などの関係を歴史や地図を絡めて解答させる問題もあります。いずれにしても普段から世界及び日本で話題になっていることに家庭で話題にして興味を引き出すようにすることが社会という教科に馴染みやすくなる一つの方法です。
